お灸が効くのはなぜ?  

エビデンス~科学的根拠~

お灸により、子宮と胎児への血流がよくなるということを科学的根拠として記した学術発表が東京女子医大の高橋佳代氏らによってされましたので、以下にわかりやすく記載しま 

 

【 温灸刺激による変化】
1) 胎動
胎動は温灸刺激前は10回/10分程度 であったが, 温灸刺激後一過性に胎動が減少したのち7 ~10分後に急激に回数が増加し10~15分間増減した。

2)子宮動脈と臍帯動脈

温灸後、子宮動脈と臍帯動脈の血管抵抗が減りが確認され、血流が増加したと考えられる。

 

【結論】

近年, 東洋医学的治療の価値が見直され, その作用機序についてサーモグラフィー・筋電図・脈波・生化学的定量などにより多くの研究がなされているが, 著者らは今回カラードップラを使用して温灸による血流動態変化を観察することにより, つぼ刺激による遠隔の血管低抗の著明な変化を確認。

 

また、この学術発表の冒頭では

近年, 産婦人科領域においても東洋医学的治療カが様々な形で取り入れられ, かつ幅広く応用さてきており, 一方その効果と安全性は認められつつあるものの, 反面その作用機序には, なお未解明なものが多いのが現状である。当院においても妊産婦管理に漢方薬・鍼・灸を多く取り入れ, これまで臨床上予想以上の成果を挙げてきているが, その一つとして骨盤位矯正に関しても, ここ十数年来胸膝位矯正法に加えて温灸療法を試みて以来, 骨盤位(*1)分娩率に激減の傾向をみることができた。

と書かれており、この温灸治療が逆子の矯正にも大いに影響していることも、述べられています。

 

*1:骨盤位とは逆子の医学的用語です

参考文献:骨盤位矯正における温灸刺激の効果について

     (東京女子医科大学雑誌 巻:65 号:10 頁:801-807  高橋佳代ら)

東洋医学的見解

東洋医学(中医学・漢方含む)では、女性の生理(月経)・妊娠・出産には【肝】【脾】【腎】の経絡(ツボとツボを結ぶ連絡路)が深く関係しているとされています。

この3つの経絡が交わる場所に三陰交というツボが存在します。この三陰交に指圧や鍼灸治療を施すことにより、子宮や子宮付属物(卵巣など)の正常な働きを促すことができるとされています。

また、妊娠初期に著明に現れやすい「つわり症状」においては、東洋医学的用語では飲食により得た【気】【血】【水】をつかさどる【心包経】【三焦経】に関連しているとされています。この心包経・三焦経の上に存在するツボと胃に関係するツボを用いて治療していきます。

 

しかし、これらのツボ(特に三陰交)の場所の見つけ方には注意が必要です。特に妊娠中の場合、このツボの周囲には子宮を収縮させるといわれているツボも存在します。妊婦さんがツボを探す場合、必ず医師・中医学医師あるいは厚生労働省より認可された、あん摩指圧マッサージ師・鍼灸師にお願いすることをお勧めいたします。

さいたま市(大宮)の 妊婦(マタニティ)・女性・こども・赤ちゃん専門の鍼灸マッサージ・カウンセリングの wacocoro ~不妊・安産・帝王切開・逆子・つわり・陣痛よせ・アレルギー・小児ぜんそく・チック・夜尿症・便秘・ アトピー・小児はり・母乳マッサージ・骨盤矯正~

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